電力各社は、価格競争力強化、需要家サイドの電力技術等の課題について、各社独自の研究を主体に進める一方、エネルギーセキュリティー確保、地球環境対策といった公益的課題並びに燃料電池、超電導等の革新的技術開発のような各社共通の課題については、国の支援も受けながら共同研究を積極的に推進している。
また、電力の共通基盤技術については、電力中央研究所を中心に諸研究を推進している。
電気事業による技術開発の体制としては、中央電力協議会に技術開発推進委員会を、また、電気事業連合会に原子力開発対策委員会を設け、電気事業が共同で取り組む具体的な技術開発課題の選定と推進方針の立案、計画等を行っている。
(1)競争力強化(価格競争力強化負荷平準化、需要家サイドの電力技術等)1価格競争力強化設備建設・運用面における価格競争力強化のための技術開発については、発電から流通まであらゆる電力技術分野で実施しており、これまでの取り組みの成果を活かしながら、各電力独自の研究を主体に新技術の開発導入を進めている。
2負荷平準化負荷平準化については、ピークシフト機器のコスト低減・効率向上等の技術開発、導入普及策の検討を進め、新型電池等電力貯蔵技術の早期実用化・普及を目指した技術開発を実施してきている。
新型電池の技術開発はムーンライト計画に対応して開始されたものであるが、平成3年度までにナトリウムー硫黄(NaS)電池と亜鉛一臭素電池の1000kW級プラント実証試験を行い、電力貯蔵システムの有効性を確認している。
さらにその成果を実用化するために平成4年度から「電力貯蔵用新型電池実用化電力共同研究」を行い、平成8年度にはT電力・綱島変電所においてNaS電池、K電力・巽変電所においてレドックスフロー電池の実規模実証試験がそれぞれ開始され、平成13年からは産業用としての実用機導入が本格的に始まっている。
一方、リチウム電池の技術開発は平成4年に設立された「リチウム電池電力貯蔵技術研究組合」において、要素研究から大型化に向けた研究が行われている。
3需要家サイドの電力技術等電気利用技術の開発については、生活環境の多様化に伴う需要家ニーズに応える目的で、深夜電力の有効利用技術をはじめとした熟需要分野を中心に、主に電力の高度利用に向けた技術開発を進めてきている。
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